2006年4月20日付、読売新聞の朝刊やインターネットの同社記事で、シャープの春闘結
果に対する中傷ともいえる記事の掲載がありました。
組合員の皆さんには、大変ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
当該新聞・インターネット記事では、シャープの今春闘の回答のうち、賃金改定部分に
ついて、「見せかけだけ」「スト回避のための苦肉の策」などの表現がなされ、あたかも
反社会的な行為とみなすような報道がなされました。
これに、先導されるように、他のマスコミ各社も同日夕刻に、同様の内容を報道したも
のです。
今春闘では、上部団体である連合や電機連合は、5年ぶりの賃金改善要求を決定し、シ
ャープ労組もこれに沿った闘争を展開していきました。
しかしながら、会社側は「ベースアップなど全従業員一律の賃上げ要求は、断固として
受け入れられるものではない。」とし、交渉は困難を極めたものでした。
労組は、闘争全般の方針を固める上で、組合員の利益の最大化を第一優先課題とし、交
渉を進めた結果、「企業業績の反映は一時金で行うべきである」という会社から、組合員
全員への賃金改善部分も含めて5.25ヶ月の一時金を獲得することができました。
さらに、電機連合統一闘争を背景に、全社員平均6,500円に賃上げに加えて、スト回避基
準となる賃金モデル・標準労働者と同年齢の35歳の組合員全員への賃金改善額500円につ
いても交渉の末、獲得したものです。
今回のマスコミ報道は、「自社の記事への社会的関心を追求する」という姿勢・目的が
あらわに表現されたものであり、シャープの純粋な総合労働条件改善闘争の経緯や成果に
ついて、多くの誤解や中傷を混在させたものであるといわざるを得ません。
組合員の皆さんにおかれましては、今闘争の経緯を今一度ご理解賜り、一層のご支援と
ご協力をお願い申し上げます。
このたびの一件では、皆さまには、多大なご心労をおかけしたことについて、労組役員
一同、心よりお詫び申し上げます。
2006年4月20日
シャープ労働組合
中央執行委員長 矢野敏雄
役員一同
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